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今回は浴室の鏡に付着する厄介な水垢の除去方法について記事にしたいと思います。

ハウスクリーニング業界ではすでに広く知られた方法ですが、意外と知らない業者さんも多くいます。

また、鏡の交換は費用が掛かる、自分で鏡の洗浄くらいはやりたいという大家さん、オーナーさんも多くいらっしゃいます。

そんな方のために鏡や窓ガラスに付着したウロコ状の水垢汚れの落とし方を紹介します。

鏡に付着する水垢とは?

鱗状痕

水垢の成分は大きく分けてカルシウムとシリカの2つに分類されます。

カルシウムは塩酸、リン酸、クエン酸などが含まれる酸性洗剤が有効で比較的落としやすい汚れです。
しかしシリカ(二酸化ケイ素)スケールと呼ばれる汚れは塩酸やリン酸系の酸性はほとんど効きません。

手強い厄介な水垢はだいたいシリカスケールの方です。

これに有効なのはフッ化水素(フッ酸)で構成された洗剤となります。
このフッ酸は石英というガラスのような結晶を溶かす作用があります。

その石英を構成するのがシリカとなります。

ではフッ酸を使えば鏡に付着した水垢を落とせるのではないか?

たしかに除去は可能ですが、鏡やガラスを構成しているのも石英ですので素材自体も痛めてしまう結果となります。

つまり洗剤による除去は難しいということです。

物理的に除去する

洗剤がダメなら物理的に擦って落とすしかありません。
使用する道具はダイヤモンド粒子が配合されたパッドです。

最近ではホームセンターやドラッグストアでよく見かけます。
鏡に水をかけ、ひし形の模様のある面で擦り洗いすると汚れが取れるというものです。

原理としてはひし形の模様のところにダイヤモンド粒子が入っており、擦り洗いすることで少しずつ粒子が出て、それがコンパウンドの役割を果たして汚れを落としてくれるというものです。

ですが手で持って磨くことになるので疲れます。
しかもダイヤモンドパッドをもってしてもなかなか落とせないのが現実です。
更に手磨きのデメリットとして、力が均一に入りにくく、鏡表面に傷を入れやすいというものがあります。

機械洗浄する

ハウスクリーニング業者は機械を使用して洗浄します。
専用機材にダイヤモンドシートを貼り付け、鏡全体を磨いていきます。

原理としてはダイヤモンドパッドによる手磨きと同じです。

使用する道具は次の3つになります。

リョービ(RYOBI) ミニサンダ

【国産NCA製】ダイヤモンド研磨シート(ハード)

UZIPAL 水切りワイパー ガラススクイジー

ダイヤモンドシートをミニサンダーに貼り付けます。
マジックテープ式になっていますので脱着は簡単です。

洗浄方法は次の通りとなります。

  1. 柔らかいスポンジで鏡表面を一度洗浄する。
  2. サンダーにシートを取り付ける。
  3. 鏡に水を足しながら表面を磨いていく。
  4. スクイジーで水を切って確認する。

塗れている状態では汚れが見えないので、窓清掃で使用するスクイジーで水を切って確認するのが一番です。
確認して汚れが落ちてなければ再施工します。

洗浄の注意点

洗浄するにあたって守らなければならない注意点があります。

  • 水を足しながら作業する。
  • 洗浄は念入りに行う。
  • 作業後のチェックは必ずする。

水を足さない、あるいは水が少ない状態で磨くと鏡やガラス本体に傷が入ります。
それを防ぐために必ず水は足しながら作業を行なってください。

洗浄はゆっくりと念入りに行ってください。
機械洗浄しても汚れが落ちないという方がいますが、ほとんどの場合洗浄不足です。
一か所10~20秒ほど当てるような感じで作業すると間違いないです。

作業後のチェックは必ず行ってください。
どれだけ念入りにやっても、ダイヤシートが当たってなかった部分や洗浄不足の部分が出てきます。
汚れが落ちていない部分は再洗浄しましょう。

またハイドロミラーやクリアミラーなど、親水性コーティングや樹脂コーティングが施された特殊な鏡は洗浄できません。