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石材メンテナンスの研修に出席して学んだことについて、前回は石材研磨の原則について記事にしました。
今回は石材クリーニングについて記事にしていきたいと思います。
石材メンテナンスは施工前に石種の見極め、汚れの分析、洗剤の選定など他素材と比べても事前調査が重要となります。
そこで今回は施工前の基本原則について書いていきます。
クリーニングの基本原則
はじめに石種を分析します。
最近では大理石調の化学床が多く普及されており、見た目だけでは違いが分かりにくくなっています。
石種の分析
さわった時に感じる温度で見分けることが可能です。
温度に関しては、天然石(セラミックタイルも含む)は触った時、比較的冷たく感じます。外気温と変わらないのであればそれ以外の素材と判断できます。
他には刃物を使った方法。
大理石やテラゾーはカッターナイフで傷が付きますが、御影石やセラミックタイルは傷が入りません。
薬品による調査方法もあります。
希塩酸1%ほどを垂らしたとき、発砲があればその石は大理石かテラゾーと判断できます。
このようにまず素材が何なのか。これを把握することが最優先です。
これは化学床などほかの素材でも同じことが言えます。
コーティングの有無
コーティングとは樹脂ワックスやガラスコーティングなど、素材を保護あるいは光沢を出すための膜のことです。
この保護膜が施されてないかを確認します。
スクレーパーなどで擦ってみて白い粉のようなものが出る場合は、何らかのコーティング剤が施されていると考えられます。
汚れの分析
屋内であれば油系の汚れが多いですが、屋外であれば水垢などの無機系の汚れがメインとなります。
そこでアルカリ性、あるいは酸性の洗剤を使い分ける必要が出てきます。
しかし素材によっては酸性洗剤が使えないため、研磨で物理的に除去するなどの方法も考えなければいけません。
素材の分析とあわせて行います。
水打ち
水打ちとは素材に水をまんべんなくかけて洗剤によるダメージを最小限に抑えることを目的とした作業になります。
酸性洗剤を使用する場合は必須となる作業ですが、アルカリ性洗剤の場合も事前に行ないましょう。
また、洗剤を使わずとも水洗いだけで落ちる場合があるので、必ず行った方が良いです。
洗剤を正しく使う
石材クリーニングに限ったことではありませんが、次の原則を守って洗剤を使用します。
- 温水を使用する。
- 汚れに応じて洗剤の種類・希釈倍率を変える。
- 攪拌(物理的に汚れに洗剤をなじませる)。
- 洗剤の反応時間を置く。
まとめ
- 石種の分析。
- コーティングの有無の確認。
- 水打ちの重要性。
- 洗剤を正しく使う。
今回はクリーニングを行なうにあたっての事前調査などの原則を記事にしました。
次回は実際の洗剤の使用方法や染み抜きについて記事にしたいと思います。