スポンサーリンク

今回は浴室の鏡のウロコ汚れを落とす道具として有名なダイヤパット(ダイヤシート)に焦点を当ててみたいと思います。

ドラッグストアやホームセンターでも約1000円ほどで買うことのできる道具として一般的にもおなじみですね。

菱形の模様がイメージされると思います。

水を付けながら擦ることによって、鏡本体に傷を付けずにしつこい鏡のウロコ汚れを除去できますね。

しかし本当に傷がつかないのでしょうか?

ダイヤモンドパット

結論から言いますと、厳密には傷は付きます。

ではなぜ傷が付くのでしょうか?
それを順を追って説明していきます。

まずダイヤパットでなぜウロコ汚れが落とせるかというと、簡単にいうと次のような理由になります。

  • 菱形の模様は樹脂となっている。
  • 水を付けて鏡を擦ることで摩擦によって樹脂が溶け、ダイヤ粒子が出る。
  • ダイヤ粒子がウロコ状の汚れを擦り落とす。

ではなぜ傷が付くのでしょうか?

モース硬度

モース硬度という言葉をご存知でしょうか?

モース硬度(モースこうど)、モース硬さ(モースかたさ、英語: Mohs hardness[1])またはモース硬さスケール(モースかたさスケール、英: Mohs’ scale of hardness[2])は、主に鉱物に対する硬さの尺度の1つ。硬さの尺度として、1から10までの整数値を考え、それぞれに対応する標準鉱物を設定する。
引用元: Wikipedia

上記の通り、鉱物の硬さを1〜10までの数値で表した物です。

具体的に言うと次の通りとなります。

モース高度 標準鉱物 解説
滑石 最も柔らかい鉱物。爪で簡単に傷をつけることができる。
石膏 爪で傷をつけることができる。
方解石 硬貨で擦ると傷をつけることが可能。
蛍石 刃物で簡単に傷をつけることができる。
燐灰石 刃物で傷つけることが可能。
正長石 刃物で傷つけることができない。
石英 ガラスや鋼鉄を傷つけることが可能。
トパーズ(黄玉) 石英に傷をつけることが可能。
コランダム(鋼玉) 石英にもトパーズにも傷をつけることが可能。
10 ダイヤモンド
(金剛石)
地球上の鉱物の中で最も硬い。

鏡に傷がつく理由

ウロコ汚れがついている鏡を構成する素材はモース硬度7の石英となります。

対してダイヤシートから出るダイヤモンド粒子は当然モース高度10。

研磨の理屈として対象となる素材より硬い物で磨くことにより、研磨が可能となる。
つまり

傷をつけることができる

と言うことになります。

ダイヤシートのダイヤモンド粒子は超微粒子である為、これで磨いたとしても見た目には傷がついたようには見えません。

しかし目には見えなくとも傷が付けば、汚れとの結びつきが強くなり、今後汚れが付いた時に除去するのが大変、または難しくなると言う結果となります。

ではダイヤシートは使わない方が良いのか。

ダイヤパットを使って良い理由

結論としてはケースバイケースと言えると思います。

理由は下記の通りです。

  • 薬品のみで汚れを落とすのは難易度が高く、危険。
  • 鏡含むガラス製品の研磨は技術が必要。
  • 小さな鏡なら上記の対応が可能な専門業者に頼むより取り替えた方が安い。

上記の理由により、例えば賃貸物件なら少しでも備え付け設備を長く使いたいでしょうから、鏡のウロコ汚れが酷かった場合にはダイヤモンドパットを使用するのも一つの手だと言えるのです。

取り換えるより汚れを除去して再利用した方が安く上がります。

まとめ

以上がダイヤモンドシートを利用した場合に傷が付く理由とそのデメリット、それらを踏まえても使用した方が良い場合となります。

参考になれば幸いです。