スポンサーリンク
本日見積もりに行った現場は埼玉県某所。
2年ほど前に一度、空室クリーニングのご依頼をいただいた大家さんの物件です。
諸事情で入居者が退去し、空き部屋になったので久々のお問い合わせです。
前回お掃除したお部屋はワンルームだったのですが今回は2Kの間取りでしたので直接見積もり。
広さは37㎡です。
この物件は築35年の5階建ての建物で部屋数は全部で24部屋あります。
オートロックやエレベーターはありません。
でもこの物件のお部屋はこれから掃除に入るところ以外は全て満室です。
満室にした方法
古い物件ではありますが駅から近いという利便性があります。
最寄り駅まで徒歩5分で行けます。
「それなら満室にもなるでしょ」
と思われたかもしれませんが、駅周辺にはオートロック、エレベーター付きの築浅物件がたくさんあります。
ライバル物件が多い以上、ただ駅が近いだけというわけではなかなか決まりません。
ではなぜ満室?
すでに予想がついていると思いますが、家賃が破格に安いのです。
駅から徒歩5分程度の場所にある物件の家賃相場は20と少しの㎡数のワンルーム・1Kなどでも7万円以上、管理費も入れると8万円超えます。
今回清掃に入る37㎡の2Kのお部屋の家賃はなんと6万7千円です。
しかも驚くべきことに更新料も請求しないそうです。
駅が近くて家賃が安い、更新料が要らないとなれば、お部屋も契約がすぐ決まりますよね。
でも満室の秘訣はそれだけではありません。
大家さんも差別化?
大家さんも同じ建物の一部屋を自宅としているのでできることなのですが、入居者さんへのフォローが手厚いです。
入居者全員に自分の携帯番号を渡し、何かあればすぐ相談できる環境を作っています。
家賃の支払いも早めに事情を話してくれれば、なんと一か月分くらいは待つそうです。
しかし、長年大家業をやっていて滞納というのは一度もなかったとのこと。
この大家さんは次の3つの要素で差別化を図り、満室を保っています。
- 家賃を安くする。
- 更新料を請求しない。
- 入居者への手厚いフォロー。
上記の理由のためか、お部屋を契約した方は長期の契約となり、長い人では25年も住んでいる入居者さんもいるそうです。
昔と違って退去後の原状回復費用を請求することが難しくなった現在、少しでも長く住んでいただけるのは大家さんにとって凄くありがたいことだと思います。
掃除屋さんの立場で言えば、依頼が来ないので寂しいですが・・・。
エレベーターなし物件も需要がある?
2階、3階ならまだしも、4・5階まで階段は体力的にキツイのでは?
と思いますが、意外な理由でエレベーターが無いというのも重宝されるようです。
入居者さんから聞いた理由は2つ。
- 他の入居者さんとエレベーターで一緒になるのはイヤ。
- 階段の上り下りで自然と体力づくりやダイエットになる。
だそうです。
おわりに
更新料の請求しなかったり、長い期間満室をキープしていたり、ついでにエレベーターなし物件も一定の需要があるなど、面白いというかめずらしいお話を聞けたので記事にしてみました。
大家業は物件のお部屋すべてが満室になってはじめて利益が出るケースが多いと思います。
今回の記事が何かの参考になれば幸いです。