埼玉県さいたま市浦和区にて退去後の空室ハウスクリーニング。

今回の物件は平成6年建てられたマンションの一室で、オーナー様は15年住んでいたそうです。

タバコのヤニ汚れ

禁煙ブーム、と言いますか、世の中の風潮により煙草を吸う人が減ってきたように思います。

駅周辺などの禁煙地域や飲食店での分煙、それに伴う条例、禁煙治療のCMなどなど。

タバコ一箱の価格も20年以上前と比べると倍近くまで高くなっています。近々、いくつかの銘柄の値段がまた上がるそうですね。

なぜ冒頭からタバコの話になったかと言いますと、そうです。今回のお部屋は住んでいたオーナー様がヘビースモーカーでヤニ汚れが凄かったのです。

タバコを吸っている人からすると、如何に世の中が禁煙を後押ししていても、百害あって一利なしとわかっていたとしても、なかなかやめられるものではありません。

なぜならタバコの中に含まれるニコチンは依存性があります。その依存度はコカインなどの違法薬物と同じくらいだそうです。

筆者も昔はタバコを吸っておりました。禁煙には何度も挑戦しましたがことごとく失敗。やめられたのは禁煙外来に通ったおかげです。

ですので喫煙者の気持ちはよくわかります。

ヤニ汚れとは

話しをお掃除に戻しますが、タバコによる汚れと言えば最初に思いつくのがお部屋の壁です。

室内で煙草を吸っていると壁紙が茶色くなっていきます。スイッチやコンセントプレート、照明カバーなども同様です。

この茶色い汚れはヤニ汚れと呼ばれています。

原因はタバコの煙によるものですが、正確に言いますとニコチンによるものではなくタールによるものです。

ちなみに、発がん物質を含むのもこのタールです。あまり知られていませんがニコチンには発がん性はないそうです。依存性はありますが。

室内でタバコを吸い続けることにより徐々に汚れが蓄積して、あらゆる場所が茶色くなります。

なお、ヤニ汚れはアルカリ性に分類されております。

落とし方

ヤニ汚れはアルカリ性ですので、普通のお掃除の理屈で考えますと酸性洗剤で中和させて落とす、ということになりますが、酸性は素材への影響が懸念されます。

酸性に弱い大理石や腐食を促してしまう金属類などなど。また、酸性洗剤を使用した場合、アルカリ洗剤による中和作業が必ず必要となります。

ですので酸性洗剤は使いません。

そもそもヤニ汚れは水溶性ですので、一般的な中性や弱アルカリ性洗剤で落とすことが可能です。お湯に溶かした重曹水でも効果があります。

重曹水はお湯または水100mlに重曹小さじ1杯で作ることができます。

塩素系漂白洗剤も非常に効果が高いですが、塗装が施されいる部位の場合はその塗装も落としてしまうので使用の際には注意が必要です。

まず対象物の埃を乾いたタオルや刷毛、掃除機を使って先にとっておき、洗剤を吹きかけて汚れが浮いてきたらさっと水拭きします。

よほど重度の汚れでもない限り、この作業で落ちると思います。

凸凹した面に付着したヤニ汚れの場合はメラミンスポンジ(激落ち君など)が有効です。

場所別の掃除方法

収納扉ヤニ汚れ

収納扉表面のヤニ汚れ。

洗剤を吹きかけて水拭き。

収納内部ヤニ

収納の中にまでヤニ汚れが付いています。煙ですから扉を閉めていても中にまで汚れが付着します。

収納内部掃除後

扉と同様に洗剤拭きにて汚れを除去。

火災報知器ヤニ

火災報知器にもヤニ汚れ。

火災報知器掃除後

火災報知機に直接洗剤をスプレーすると報知器が作動する可能性がありますのでタオルやスポンジにスプレーして拭くのがベターです。

また、使い古しの歯ブラシなどを利用すると、指の届かない奥の部分まで掃除することが可能です。

照明カバーヤニ

報知器にも汚れが付着しているので当然、照明カバーにもヤニがついて茶色くなっています。

照明カバー掃除後

照明カバーなど外せるものは外して、お風呂場などで洗った方が早く確実にキレイになります。

壁紙のヤニ汚れについて

壁面などのクロスについては室内で煙草を吸う場合、これは頻繁に水拭きなどしてお掃除する必要があります。

また、汚れが軽度であればクロスクリーニングでキレイに除去することが可能です。

しかしヤニ汚れが蓄積しますとクロスの繊維に染み込んでしまったり、変色を起こしたりなどで除去することが困難になることが多いです。

そうなってしまった場合は、基本的には張り替えか塗装という手段しかございません。従ってお掃除では対処できない状況となります。

無理にクリーニングしても汚れが落ちた場所とそうでない場所があり、全体的にムラとなります。つまりキレイにならない、やっても変わらないということです。

当店にもよく壁紙クリーニングの問い合わせが来ます。部分的な洗浄やタッチアップによる塗装などは施工しておりますが、全体的なクロスクリーニングは上記の理由により基本的にお断りしております。

まとめ

  • ヤニ汚れは水溶性の為、重曹水などを吹きかけて拭き掃除で落とす。
  • 漂白洗剤も効果は高いが塗装面への使用は注意する。
  • 凸凹面にはメラミンスポンジなどが有効。
  • 指が入らない場所には歯ブラシなどが有効。
  • 照明やブレーカーなどのカバーは外せるのでお風呂場などで洗う。
  • 壁紙の汚れは重度の場合、クリーニングでの復元は難しい。

重度のヤニ汚れの場合は洗剤を吹きかけてスポンジなどで擦ってから水拭きするとキレイになります。その場合は素材に傷が付かないか必ず確認してから使用してください。

また、水拭き作業などの最中にヤニを含んだ水が壁紙などに付着すると、それによって汚れてしまうので注意が必要です。