お風呂はご家庭の中でも一番汚れの種類が多いところです。

人の身体から出る油脂、頭などを洗ったときに浴室に残った石鹸カス、水道水に含まれるカルシウム等のミネラル成分が残留した水垢、そして黒カビです。

これらを効率よく除去する為には最低3種類の洗剤を使わなければなりません。

汚れの種類及び対応洗剤と注意事項

汚れの種類 対応洗剤
油脂汚れ アルカリ性洗剤
石鹸カス・水垢 酸性洗剤
黒カビ 漂白洗剤

油脂汚れはいわゆる油ですので酸性の汚れとなります。従って、中和させるためにはアルカリ性の洗浄剤が必要となります。市販の専用洗剤やセスキ炭酸ソーダを使用します。

それに対し、石鹸カス(石鹸カスは商品により違う場合もございます)や水垢といった無機質の汚れはアルカリ性となりますから、逆の酸性洗浄剤を使用します。市販の専用洗剤やクエン酸などがお勧めです。

黒カビについてはカビキラーなどに含まれる次亜塩素酸ナトリウムとなります。酸素系漂白剤も効かないわけではありませんが、汚れに塗って効果がでるまでに非常に時間が掛かる為、ここでは塩素系洗剤お勧めします。塩素系は酸性洗剤と混ぜると有害なガスが発生し大変危険なため、絶対に混ぜないでください。

洗剤の使用方法

洗剤の効力を最大限発揮する為には次の4つを遵守する必要がございます。

洗剤・温度・時間・力

まず洗剤に関して。汚れに対応している洗剤を選択するというのが一つと、汚れの強弱に応じて希釈倍率を変えるという意味があります。あまりに強力な洗剤を使用すると素材を痛める危険性があるので、自信がない場合は最初は十分希釈して段階的に強くしていくことをお勧めします。

次は温度。高温のお湯を使用すれば汚れが落ちやすいというのは誰もが知っていますが、これを洗剤に当てはめた場合、44℃から10℃上がる毎に効果が倍となっていきます。汚れが落ちやすくなるのは当然として、必要以上に強い洗剤を使用する必要もなくなるのです。

時間はもちろん漬け置き時間のことです。洗剤は汚れにかけた瞬間から効果を発揮するわけではございません。浸透し乳化するまでの時間を置く必要があるのです。状況によりますが15分程度は乾かないよう気を付けながら置いた方が良いと思われます。

力というのは浮かした汚れを物理的にこそぎ落すということです。特に水垢系の汚れは洗剤で浮かして水で流しただけでは除去できないケースが多々あります。

以上、4つのルールに従って作業すれば効率も精度も向上することと思います。

浴室の素材とその注意点

プラスチック系樹脂

マンションやアパートの浴槽に多い素材です。他素材と比べると傷が付きやすい特徴があります。

  • 汚れが付きやすい傾向があります。
  • 硬いタワシなどの使用は極力控えてください。
  • 強い洗剤に弱いため、洗剤を原液では使用しない、あるいは長い時間放置しないでください。
  • 酸性洗剤は染みになるケースが多いため、使用する場合は目立たないところでテストした方が良いです。

ホーロー

金属の表面にガラス質を焼き付けて仕上げたものです。

  • 耐薬品性に比較的優れています。
  • 強い衝撃を受けると表面のホーローが剥がれる為、注意が必要です。
  • 硬いタワシなどの使用は極力控えてください。

ステンレス

現在ではあまり見かけなくなった素材です。医療器具などにも使われているように汚れにくく衛生的という特徴があります。

  • 酸性洗剤や塩素系漂白剤に弱く、付着した状態で放置すると腐食を促されて黒く変色しますので注意が必要です。
  • アルカリにも強い素材ではありますが、強い洗剤を使用する場合は目立たないところでテストしてから使用してください。
  • ヘアピンなどの金属物を長い時間放置すると、酸化してもらい錆となります。
  • 傷が付きやすい為、硬いタワシで擦らないでください。
  • 洗浄後、タオルで水滴を拭き取っておくと輪染みが出来ません。

タイル

浴室の壁面や洗い場の床には今でも多く見られる素材です。

  • タイル自体は耐洗剤性がありますが、目地は酸性に弱い場合が多いので注意が必要です。
  • タイル目地のカビはスプレーで吹きかけるのは大変なので、バケツに漂白洗剤を作り、洗車ブラシ等で塗っていくのが効率が良いです。

石材

石材の場合、洗浄の難易度が非常に上がります。

石は内部に細孔といって小さな空洞をいくつも持っています。そのため、吸水性が高く、洗剤に侵されやすい特徴があります。また、シミなどの汚れの掃除方法を間違えるとかえって広げてしまう結果となります。

しかも大理石、御影石など、石の種類によっても洗浄方法が異なります。

このような理由に加え、石は建築素材の中でも最も高価ということもあり、石材洗浄は清掃業者でもやりたがらない作業です。

研磨する技術などがあれば別ですが、石材が素材として使用されている場合は専門業者にお願いすることをお勧めします。

まとめ

主な汚れの種類は油脂・皮脂汚れ、水垢・石鹸カス、黒カビの3種類。それぞれ、アルカリ性、酸性、塩素系漂白剤を使用して汚れを中和します。

また、浴室の中の素材はFRPなどのプラスチック系、ガラス質のホーロー、ステンレス、タイル、天然石など様々です。それぞれの特徴や注意点を加味したうえで作業を行ってください。